今までは主にEGF(上皮細胞成長因子)について説明させていただきましたが、グロスファクター系と呼ばれるEGFの仲間達というのはまだたくさん存在するのです。
代表的なものをいくつかご紹介させていただきますね。
まず、FGF(繊維芽細胞成長因子)について
FGFとはその名の通り繊維芽細胞を増殖する役割をもっています。繊維芽細胞とはいわゆるコラーゲンなどの細胞外マトリックスを作る細胞のことです。
FGFは現在までに23種もの存在が知られており、代表的なものに
○ 化粧品などに用いられるようになったaFGF
○ 医療の現場で使用されるbFGF
○ 育毛の現場などで用いられるFGF7(別名ケラチン細胞増殖因子)
などがあります。
次にVEGF(血管内皮細胞グロスファクター)について
VEGFは、血管の成長を促進するグロスファクターです。血行を良くすることから育毛に効果があると言われています。
実際、育毛剤の有効成分としてポピュラーなミノキシジルは、VEGFの分泌を促進する働きがあることが分かっています。
最近は、上記で紹介したようなグロスファクターだけでなく、「グロスファクターの様な効果をもつ」人造のオリゴペプチドも色々と出来てきています。
これらの人造ペプチドは、化粧品として使用することを前提に分子設計されていますので、効果が高く、成分自体がグロスファクターよりも安定しており、安全性についても十二分に検証されています
これらは、各社ごとに無数の研究がなされ特許によってその知的財産権が守られています。
上記のオリゴペプチドは、細菌にDNAを組み込むことにより、作られています。
DNAは、コドンと呼ばれる塩基(A、G、C、T)のうち3つの組み合わせでアミノ酸を表現しています。
この規則に従えば、どんなタンパク質でも塩基の配列で置き換えることができるのです。
現在ではDNAを自動で作成する機会も市販されていますし、注文に応じて受託生産するようなサービスまであります。
こうして得られたDNA(特定のアミノ酸配列を記載した)の切片はプラスミドと呼ばれる細菌に組み込まれ、DNAがタンパク質化合物として機能するように目印を付けられます。
目印をつけたDNA(タンパク質化合物として機能する)をもとの細菌に戻してやると、細菌はDNAの切片にかかれたとおりのタンパク質を合成してくれるのです。
このようにして、人間の細胞が作るのと同様のタンパク質を得ることが出来、また、人間がデザインしたオリゴペプチドも同様にDNA切片を細菌に組み込むことで作らせることが出来るのです。
少し難しいお話でしたね。
ですがこのようなバイオ技術の発達のおかげで、昔は大変高価だったEGFを気軽に化粧品として使用できるようになったのです。
有効成分を作ってくれる、細菌たちに感謝ですね。